[cc id=8785 title=”タイトル下(リンク上)”]
お店で、木箱に入った立派な松茸を見かけると、秋も深まってきたなと感じます。
せっかく手に入れたのなら、香りがいのちの松茸ですから、できるだけ新鮮な状態で美味しくいただきたいですよね。
きのこの下ごしらえには、洗うのか洗わないのかとても悩みますが、特に香りを楽しむ松茸の場合は、洗わないのが正解です。
硬く絞ったふきんで、汚れを優しくぬぐうのが基本の下処理です。
でも、松茸は山に生える天然のものですので、買ってきたら土がいっぱい付いていた、なんていう時もあるものです。
その場合は、香りを損ねないよう、桶に溜めた水で優しく洗う方法が正解です。
今回は、美味しく調理するための下ごしらえや保存のコツと、松茸の香りを活かした簡単な和食おかずのレシピなどをご紹介します。
また、よく出回っている中国産松茸と国産松茸の違いなど、野菜の役立つ知識も記事にしていますのでご覧下さい。
[cc id=8786 title=”記事上”]
松茸の洗い方
松茸は、きのこの中でも特に香りを楽しむタイプといえます。
ですから、松茸調理の下ごしらえは、香りを損ねないよう洗わないのが基本です。
濡らして硬く絞った布巾を使い、優しくぬぐうように汚れを取り除きましょう。
ポイントは、
- 松茸のかさの部分は中央から外へ放射状に拭く
- 軸の部分は下から上に向かって拭く
のが、汚れを落としやすく良い方法です。あくまでも優しくぬぐいましょう。
松茸の旬は、10月~11月のわずかな間で、人工栽培ができません。
天然の物しかないために希少価値が高く、そのぶん値段も高価なのです。
山に入って、ひとつひとつ収穫するわけですから、当然、土がたくさん付いているものも中にはありますよね。
そういった場合は、硬く絞った布巾だけではどうしても汚れが落ちませんので、水で軽く洗いましょう。
ただし、流水でジャバジャバ洗ってしまっては、せっかくの香りが飛んでしまいすので、
- 桶に溜めた水で優しく洗う
- 水からあげたら、すぐに水分を拭き取る
のが、水洗いのポイントです。
きのこ類は特に水分を嫌います。水気があると腐る原因にもなります。
松茸は、買ったらすぐに食べることが理想ですが、使い切れない時もありますね。
保存する場合、冷蔵庫なら1週間。冷凍なら3ヶ月は大丈夫です。
まず、保存する場合は、腐るもとになりますので、松茸の根元の石づきも取っておきましょう。
そして、水洗いをするしないに関わらず、冷蔵保存する場合は、下処理後キッチンペーパーに包んでからタッパーなどの保存容器に入れましょう。
冷蔵保存のポイントは、
- 根元のかたい石づきの部分は、ナイフで鉛筆を削る様に削ぎ落とす
- 水気を嫌うので、一本ずつキッチンペーパーで包んでから保存容器に入れる
となります。
さらに、冷凍するという場合は、
- 根元のかたい石づきの部分は、ナイフで鉛筆を削る様に削ぎ落とす
- 薄切りで保存。キッチンペーパーで水気をよく拭いてからラップで包む
- 使う時は、完全に解凍してしまうとべちゃべちゃになってしまうので、半解凍で調理する
のが、ポイントです。
きのこ類を買うときは、鮮度も大事ですよね。収穫から日が経つほど、香りと味は薄れていってしまいます。
松茸は、
- かさが小さい
- 短いくて軸がかたい
- 茶色と白の色合いがハッキリしている
- きのこ自身が乾燥していない
ものが良いとされます。
それでも万が一、買ってきた松茸を見て、腐っている様子だという場合は注意が必要です。
松茸は、腐敗が始まると、旨味成分の一種であるアミノ酸などから、ヒスタミンが生成され、下痢嘔吐などのアレルギー様中毒を起こす事が知られているからです。
一度作られたヒスタミンは、松茸をいくら加熱・冷却してもほとんど分解されません。
焼いたり煮たりしたから、傷んでいる部分を取り除いたからといって安全になるわけではないので、残念ですが処分しましょう。
松茸は中国産と国産でどこが違う?
国産の松茸よりずっとお値打ちな中国産松茸ですが、国産のものとは何が違うのでしょうか?
答えは、中国産の松茸も天然の「マツタケ」には違いない、です。
中国では、ブナの木に生えるマツタケが多く、日本産はアカマツの木に生えるという違いはあるものの、味も香りも同じような近似種なのです。
でも、中国産を買ったことのある方は、香りが弱いように感じた事もありますよね?
これには理由があります。
野菜を輸入する際に「植物防疫法」という規制があります。日本の風土と安全を守るために外国の土が少しでも付いていてはいけないのだそうです。
松茸のように山で採ったものには土が付いていますので、日本に送る場合、中国で洗浄してから輸入される事になります。
その上、日数もかかっていますので、当然国産のものより香りが弱いという事になりますよね。
国産松茸と中国産松茸の違いは、
- 洗浄されてから輸入している
- 日数が経過している
という事だったのですね!
[cc id=8787 title=”記事中”]
松茸の風味を落とさない方法
新鮮なほど香りが良い松茸ですが、せっかくの風味を落とさずに料理をしたいですね。
松茸の香りの正体は「マツタケオール」という成分ですが、この物質、揮発性で熱にも弱いのです。
ですから、調理の際は、風味や香りが飛ばないような手順にするのがコツになります。
いくつかポイントを押さえておきましょう。
まず、新鮮な松茸であれば、やはり「焼き松茸」や「ホイル焼き」が1番だと思います。
どちらも松茸を焼く簡単なものですが
- 松茸は割いて火の通りを早くすると香りが飛び過ぎない
- 香りを逃さないよう、焼く直前に割く
- 酒または塩を少々振ると風味が増す
というコツがあります。
次に、思い浮かぶのが「松茸のお吸い物」ですね。
お吸い物は、松茸の香りを生かして薄味に仕上げるのがポイントです。酒を振ることで、香りが弱くなった松茸でも風味がアップしますよ。
私のレシピをご紹介します。
材料 (4人分)
松茸2本
鶏肉ささみ2本
だし汁4カップ
柚子の皮 適量
三つ葉 適量
酒・塩・醤油
- ・筋を取りひと口大に切った鶏ささみ肉とだし汁を中火にかけてアクを取りながら2分くらい煮る
- ・ささみに火が通ったら弱火にして、酒大さじ一杯、塩小さじ半分、醤油小さじ一杯で調味する
- ・8つに割いた松茸を鍋に入れて、しんなりしたら火を止める
- ・お椀に盛り付け、刻んだ三つ葉と柚子の皮を添える
冷凍保存しておいた松茸なら、炊き込みご飯が向いています。
材料 (2人分)
松茸1本~2本分
(薄切りを冷凍したもの)
米 2合
白だし・酒・塩・醤油
三つ葉 適量
- ・米2合を研いで、普通に水加減し、その後大さじ2杯分の水を計って捨てる
- ・白だし大さじ一杯、酒大さじ一杯、塩小さじ半分、醤油小さじ一杯で調味する
- ・薄切りして冷凍した松茸をそのまま加えて炊飯する
- ・炊き上がったら、よく混ぜて盛り付け、刻んだ三つ葉をあしらう
- 炊き込みご飯は、冷凍の松茸に酒を入れることで風味が蘇ります。淡い味付けにすると香りが楽しめますね。
松茸洗い方まとめ
なかなか気軽に買えない松茸は、下処理や保存方法を覚えておくと、いざという時慌てなくて済みますね。
この秋手に入れたら、新鮮で香りが良いうちに、余すことなく味わいたいですね!
皆さんも、ぜひ試してみて下さいね。
[cc id=8788 title=”記事下”]