読み聞かせ低学年へのコツ集団でも上達する方法を伝授




保護者の読み聞かせを取り入れている学校もあります。

読み聞かせの時間は楽しい半面、
集団の読み聞かせでは、
大勢が一度に自分に注目するので、ドキドキして、
不安や悩みを抱えているかと思います。

 

また、自分の子供が見ているので、
恥ずかしい思いはしたくないと思っている人もいることでしょう。

今日はそんなときのちょっとしたコツをご紹介します。

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読み聞かせを低学年に集団で行うコツは?

(1)現場で声だし 

可能ならば、読み聞かせの前に、
子供達と挨拶をしたり、ちょっとした会話

「今日の給食何だった?」

などを交わしたりしましょう。

 

子供達との距離が縮まるだけでなく、
あなた自身の「声出し」トレーニングになります。

家で練習しているときと違って、
学校ではいろいろな音が混ざり合っています。

 

教室や子供の人数によって、
同じ声でも届き方が変わってきます。

大きめの声で挨拶をして、

声の具合や音量などをつかんでおくのがコツ

 

(2)ポジションどり

必ずしも教室の中央に位置する必要はありません。
(先生から支持された場合は別ですが)

できれば、机は後ろに全部下げて、
椅子だけを集めて座ってもらいたいですね。

 

事前に先生と相談しておきましょう。
当然のこととして、近い方が声が届きやすいです。

気持ちも届きやすくなります。

 

読み聞かせをする人を扇状に囲むようにして、
椅子を並べてもらいましょう

横幅はあまり広げ過ぎず、
集団全体がぎゅっと縮まって集まるようにしてもらいましょう。

 

まずはポジションどりで一体感を作るのがコツ。

時と場合によるでしょうが、
読み手も椅子に腰かけることがおすすめです。

威圧感が少なくなり、落ち着いた雰囲気になります。

 

(3)読み聞かせの前に手を動かしたりしてみよう

もし可能なら、簡単な手遊びやクイズをするのが、
低学年では特におすすめ。

手遊び歌などちょっと一緒にやってみるとよいでしょう。

それが難しければ、じゃんけんをするだけでも。

 

これからちょっと楽しいことがあるみたい

という雰囲気づくりと、
じっとしているのが苦手な低学年の子供達の気持ちを
ひきつけるのがコツ。

お話の内容に、
少しでも関連する手遊びや歌だと、とてもよいでしょう。

 

(4)本の持ち方

さて、読み聞かせを始める準備が整ってきました。
いよいよ本を開きます。

この表紙を開く、という動作を大事にしましょう。

もったいぶって開くのがコツ。

 

片手で本の中央下を持って固定し、
もう片方の手でめくっていきます。

 

高さは、
腰かけているときは自分の顔ぐらいのたかさ、
立っているときは自分の胸ぐらいの高さが目安です。

読み聞かせを始める前に、
子供達に見えやすい位置であるかどうか
見渡して確認しましょう。

 

(5)読み始める前に子供達の顔を見渡す、見回す

(1)~(4)は、結構重要です。
やるとやらないとでは大違いです。

 

さて、いよいよ読み始めるその前に、
一呼吸おいて、もう一度、子供達の顔を見渡して見回しましょう。

本の題名のほかに、
作者や訳者・絵を描いた人の名前は必ず読みましょう。
とても大事です。

 

(6)読み始めたら、一気に最後まで 

子供達は、お話の世界に入ります。

途中で、あなたの感想や補足を入れると、
お話の世界に入っていたのに、
また現実の世界に呼び戻されて、
行ったり来たりしなければならなくなります

難しい言葉がでてきても、
最後まで続けることがおすすめです。

 

難しい言葉について質問されたら、
読み終えてから補足してもよいでしょう。

 

でも、そこにあなたの意見や感想を入れるのはNG。

読み手は、本と子供を出会わせるのが役割。
自分の考えを述べる立場ではありませんのでご注意を。

 

(7)テンポ、スピード

どれくらいがよいのか、迷うところです。
練習の時に、いろいろなスピードで試してみましょう。

お話の内容や子供達によっても違ってくるので、
一言では言えないところです。

速すぎると聞き取れなくて
内容についていけなるかもしれませんが、
遅すぎてもつまらないということもあります

 

子供の反応を見ながら調整できるとよいですね。

 

(8)オープンエンド

同じお話を聞いても、
感想は人それぞれ。

誰か一人の感想を取り上げて誉めすぎると、
そのように考えなくてはならないのか、
と子供は学習してしまいます。

 

もちろん、感想を自分の言葉で表現したことは
大いに認めて誉めたいことです。

ひとりひとりの思いを大事にした声かけをこころがけましょう。

 

読み聞かせのゴールは一つではないのです。

読み聞かせのあとに、
子供達が感想や疑問などを口々に言ってきたら、

どの言葉も真摯に受け止めているよ、

というアイメッセージを送り、
うなずきながら、全体を見渡しながら聞くのがコツ。

 

「なるほど。」
「○○君はそう感じたんだね。」
「○○さんにはその場面が心に残ったんだね。」

などという具合に。

 

その場の子供達の反応や本の内容にもよりますが、
必ずしも感想を子供達が口にするとは限りません。

低学年の子供たちだと、
何にも言わないでぽかんとして黙り込んでしまうこともあります。

それは、お話の世界にひたり切っていた時に見られる現象でもあります。

 

そんな時は、

「はい、今日はこれでおしまい」

の一言でよいのです。

子供達が黙っていたら、そのまま終わりましょう。

無理に感想を引き出す必要はりません。
一緒に本の世界を楽しめてよかったな、

それだけでよいのです。

 

(9)読み方 ・・・ どの読み方で行くか決めよう

お話の内容や特徴によって、
どれがよいか変わってきますが、
どれ読み進めるのかを決めて貫くのがコツです。

 

① おおげさに読む派
登場人物の特徴によって読み方も変えるなど、
おおげさに読む方法。

会話以外も表情豊かに読む

 

② 淡々と読む派
読み聞かせの王道。
淡々とあっさり読む

これでよいのです。

子供達が自分の中で脚色していきます。

子供達の自由な想像の世界に任せます。

③ ①と②のミックス
基本は淡々と読み進めていき、
会話部分だけは少し表情豊かに読む

 

①をやりたい方はそれでよいと思います。

①が苦手な方には、②や③の方法がおすすめ。

低学年の子供でも、幼児でも、大丈夫です。

 

(10)低学年の特徴をつかんでおく ・・・ 動き回るもの

低学年の子供は
じっとしているのがあまり得意ではないですね。
そんなものなのです。

読み聞かせの時も、
お話の中の「ねずみさん」のようにちょろちょろと走り回ってみたり、
なんて、よくあることです。

 

そこで、

「あ、ねずみさんがここにもいる」

と言うと、楽しい雰囲気は盛り上がりますが、
ねずみさんだらけになって、収拾がつかなくなることも…。

できる限り、お話をストップさせたくないので、
先生や、仲間の保護者の方に、
動き回ったり、走り回ったりする子供のフォローはお願いしておきましょう。

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読み聞かせで低学年に向かない本は ・・・

子供達の好みやニーズ、集団の雰囲気にもよるので、
一概には言えないですが、

保護者が集団に読み聞かせをする場合には、
明るい話題、楽しい話、日常とは違う想像の世界などがよいでしょう。

 

友達関係や家族関係のことなど、
テーマが少し重くなるものは、選ばないほうが無難と言えます。

似たような境遇の子供がいるかもしれません。

あとで先生がフォローしなければいけないことも考えられます。

低学年の読み聞かせで本の選び方は

(1)読み聞かせる時間が適切であること
長すぎる場合は数回に区切るとよいでしょう。

(2)政治や社会的な思想として、極端な偏りが感じられないもの
低学年の時に見聞きしたものは、ずっと残ります。

(3)あまり教訓めいていないもの
楽しむ時間にしましょう。

保護者としての読み聞かせですから、
何かを教えなければならない、というものではありません。

本と子供達を出会わせて
一緒に本の世界を楽しむことが大切です。

 

(4)新しいものだけでなく
楽しそうな本というと、
新しいシリーズものなどが多く出ているようですが、
それだけでなく、古くからある本の中にも、
楽しめるものはいろいろあるので探してみましょう。

地域やその季節に関わるものもおすすめです。

(5)絵本は強い味方 
低学年の子供は絵本でなくても、聞くことはできますが、絵本だとより強く興味を持つでしょう

(1)~(4)に合う絵本は多いので探してみましょう。

低学年読み聞かせまとめ コツは時間・空間・人間(協力)

これまで述べてきたように、
読み聞かせそのものと同じくらい、
時間や環境に左右されるのが低学年の集団です。

机椅子を移動させる時間がない場合は、
椅子なしで床に座ってもらうという方法もあります。

 

必ず、事前に学校の先生と相談して協力をお願いしましょう。

普段の授業とはちょっと違う場づくりをして、
楽しい読み聞かせの時間を過ごしましょう。

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